昨晩は岐阜県の有限会社渡辺酒造店さんが醸す、W(ダブリュー)「純米大吟醸」亀の尾無濾過生原酒をいただきました。
自宅でじっくり飲み比べしたいと思っていた、W(ダブリュー)シリーズ。岐阜市内でも取り扱い店ができたので残りの全てを購入してきました。順に紹介していくシリーズ第五弾、亀の尾です。
由紀の酒では特定名称でも検索できるようにするため、便宜上50%精米と言うことで、「純米大吟醸」としていますが、ラベルには「純米」としか書かれていません。赤磐雄町が一升瓶で税別2,314円でしたので、税別3,000円が普通に感じるから不思議です。亀の尾50%精米と考えると、これもまためっちゃお値打ちです。
亀ノ尾についておさらいしておきます。明治26年9月29日、山形県立谷沢村の篤農家、阿部亀治氏が冷害に耐え実る「惣兵衛早生」の中から、倒伏していない3本の秀れた穂を貰い受ける。翌年から作付けし、選抜育成を繰り返し、明治30年に亀ノ尾と命名する。
その後は公立研究機関により純系分離され、亀の尾1号、亀の尾4号などが育成される。しかし、化学肥料が使えないなどの現在の農法には向かない「亀の尾」は、次第に栽培されなくなる。
清泉(きよいずみ)で知られる久須美酒造の久須美記廸氏は、杜氏である河井清から、むかし亀の尾で作った日本酒が素晴らしく、忘れられないとの話を聞いて、亀の尾の復活を模索する。1980年(昭和55年)に、新潟県農業試験場から1500粒の種子を譲り受け、翌年と翌々年に育成増量し、1983年(昭和58年)に吟醸酒「亀の翁」(かめのお)が製造される。尾瀬あきら先生の漫画「夏子の酒」のモデルとなり、広く知れ渡ることになりました。
千粒重は20.6gと他の有名酒造好適米と比べると小粒。
開栓は三週間前です。いつもの一合蛇の目猪口に、八分目ほど注ぎます。無濾過生原酒としては比較的綺麗に澄んでおり、色もほとんどついていません。
上立ち香は、穏やかながら心地よく、白桃を思わせるように香ります。面白いものですね~、ほとんど同じスペックの米違いですが、それぞれ香り方も違って感じます。亀の尾は控えめです。
含むと、お?、シリーズで唯一感じたほのかな酸、すぐに甘味でマスキングされるも、後半は複雑さも見せつつ収束へと向かう。
もう一度注意深く含む。あの甘味をもう少し堪能させてくれと懇願するも、ちょい出しするだけで煙に巻き、捕まえてごらんなさいっと、霞みの向こうへ消えていく。そしてもう一口…、これがエンドレス。旨いっす。。
この日合わせたのは、ノリタケの紫蘇豆腐。何と言う旨味♪、久しぶりに旨い豆腐を堪能いたしました。これが煙に巻かれた亀の尾の旨味に、紫蘇の爽やかさがプラスされ最高のひと時でした。お試しあれ。
W(ダブリュー)「純米大吟醸」亀の尾無濾過生原酒29BY データ
醸造元 | 有限会社渡辺酒造店(岐阜県飛騨市古川町) |
---|---|
使用酵母 | M310 |
使用米 | 秋田県大潟村産亀の尾4号50%精米 |
日本酒度 | +3 |
酸度 | 1.5 |
アミノ酸度 | 1.1 |
アルコール度 | 17.5度 |
仕込水 | 瀬戸川伏流水(軟水) |
杜氏 | 岡田喜栄治(南部杜氏) |
製造年月 | H30/04 |
容量 | 1.8L |
価格 | 3,000円(税別) |
購入 | 丸美屋酒店 |
W(ダブリュー)「純米大吟醸」亀の尾無濾過生原酒に関するリンク
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W(ダブリュー)「純米大吟醸」亀の尾無濾過生原酒に関するブログ
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