昨晩は石川県の株式会社農口尚彦研究所さんが醸す、農口尚彦研究所(のぐちなおひこけんきゅうじょ)「本醸造」無濾過原酒をいただきました。
このサイトに集う方々には説明は不要でしょうが、少しおさらいしておくと、農口尚彦さんは日本四大杜氏の中でも味わい深い酒造りを特徴とする能登杜氏で、能登四天王の一人に数えられる「酒造りの神様」と呼ばれるようなお人です。2006年に現代の名工、2008年には黄綬褒章を受章していらっしゃいます。
最初に農口杜氏のお酒を飲んだのは、まだ「由紀の酒」を始める前、Yahoo!のジオシティーズで運営していた「由紀の部屋」の頃でした。
酒のきまたさんで購入した、常きげん(じょうきげん)「大吟醸」斗瓶取りです。ブログが始まっていないので、下記リンクを参照してください。初期のころにこんないいお酒飲んでるから、いまだにこんなことになっているんですね。
裏ラベルには、
「農口尚彦研究所」は、現代の名工である農口尚彦杜氏の「匠の技術・精神・生き様」を次世代に継承することをミッションとして設立された新しい酒蔵です。
洋梨を連想させる瑞々しく爽やかな香り。ひと口含むと柔らかな口当たりで、その後コクのある旨味と甘い香りが口の中に広がりますが、喉越しの余韻は短くキレの良いお酒です。
バランスが良く様々なお料理に合わせることができます。冷酒からぬる燗まで幅広くお楽しみ頂けます。
とあります。ぬる燗まで楽しんでみようと思います。
開栓は三か月ほど前です。いつもの一合蛇の目猪口に八分目ほど注ぎます。色はごくわずかに緑黄がかるも、無濾過としては比較的澄んでいます。
上立ち香は、ほのかながら心地よく、ライチを思わせるように香ります。開栓当初からの変化もほとんどなく、近代的な印象すら受けるバランスの良い香りです。
含むと…、ドカンと破裂まではしないものの、甘味を主体としたパワーを感じさせるような旨味。後半はほのかな酸も手伝いすっきりとまとめ、巻き取るように引き上げていきます。
もう一度注意深く含む。「どうや、おら!、飲んでみろ。」と言うほど言葉は悪くはないが、そう思わせるような押しの強さ、一転終盤の繊細な描写。いいっすね~。
次に人肌まで燗にしてみました。パワーが増すのかと思いきや、序盤から膨らみと繊細な描写になり、後半はシャキッと切れ上がりました。おおお、旨いっす。
開栓直後から旨かったのですが、味わい深さはまだ先にあるかもしれない、との思いから随分引っ張りました。引っ張っての感想としては幾分落ち着いた旨味の幅を感じたものの、大きな変化はなくもちろん崩れることもなく…。もしやさらに先に本当の面白さがあるのでは?、なんて思わせてくれる、底の深いお酒でした。
一昨年、スペック違いを外飲みしたときに、すこぶる綺麗なお酒で、おや?と思ったものですが、今回のお酒で、「これが現在の農口杜氏の解答です。」というものを見せていただいた気になれました。
この日合わせたのは、姫筍、こしあぶらの天ぷら。付いていた抹茶塩の甘味と、農口さんのお酒の甘味が絶妙に絡み合っていました。お試しあれ。
農口尚彦研究所(のぐちなおひこけんきゅうじょ)「本醸造」無濾過原酒 データ
醸造元 | 株式会社農口尚彦研究所(石川県小松市) |
---|---|
使用米 | 国産米60%精米(内、五百万石75%使用) |
使用酵母 | - |
日本酒度 | - |
酸度 | - |
アルコール度 | 19度 |
仕込水 | 霊峰白山伏流水(軟水) |
杜氏 | 農口尚彦 |
製造年月 | 2018/05 |
出荷年月 | 2018/09 |
容量 | 720ml |
価格 | 1,500円(税別) |
購入 | 松坂屋名古屋店 |
農口尚彦研究所(のぐちなおひこけんきゅうじょ)「本醸造」無濾過原酒 YouTube
農口尚彦研究所(のぐちなおひこけんきゅうじょ)「本醸造」無濾過原酒に関するリンク
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農口尚彦研究所(のぐちなおひこけんきゅうじょ)「本醸造」無濾過原酒に関するブログ
2001/12/不明 常きげん(じょうきげん)「大吟醸」斗瓶取り
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