昨晩は滋賀県の冨田酒造有限会社さんが醸す、七本鎗(しちほんやり)「純米」山廃琥刻2016BYをいただきました。
今回は幸運にも、IMADEYAさんがタイアップされて行われたZOOM蔵元飲み会の時の、6本セット(而今、新政、七本鎗、澤屋まつもと、田中六十五、焼酎)を購入できました。順に紹介していくシリーズ第三弾、七本鎗(しちほんやり)「純米」山廃琥刻2016BYです。
このお酒は、時を刻み、琥珀となっていくことから「琥刻(ここく)」と言うタイトルがついています。乳酸も酵母も添加しない、山廃仕込みで、熟成を前提とした造りを目指しておられます。
2020年05月03日に行われたZOOM蔵元会ですが、相当な数の方が参加していたことから蔵元との交流が図れるわけではなく、話をお聞きするだけといった感じでした。そのため、この時に開栓したのは自分が乾杯のお酒にした「而今」だけです。
七本鎗(しちほんやり)「純米」山廃琥刻2016BY レビュー
開栓は11月8日(日)で一ヶ月ほど経過しております。いつもの一合蛇の目猪口に、八分目ほど注ぎます。色は黄色がかり、ほどほどの澄み方をしております。
冷酒(約10℃)での上立ち香は、程よく穏やかにライチのように香ります。麹のような雰囲気も混ざる香りで、いかにも旨そうと思わせてくれます。
含むと、…、蔵付天然酵母の山廃と言うキーワードからの先入観を払拭し、綺麗な旨味を酸とともに押し出してきます。綺麗と感じるのは、甘味が抑えめだからか?。そして梅を連想させるようなその酸が後半も仕事をし、まとめ上げ捌けていきます。
温度を人肌+α(40℃弱)ほどまで上げてみました。想定していた膨らみではなく、そのままスッキリしたような印象で、ここでも酸が爽やかな印象を与えてくれます。幾分甘味を感じることもでき、気持ち良い喉越しと滑りになっています。
もう一度注意深く含む。この愛らしくぎゅっと握られた赤ちゃんの手のような感覚。これはダリア・プリティーウーマンだ。主題となっている蕾は、まさに赤ちゃんの手。そして寄り添う母の手のように開いた花弁の先は、ハートマークのようにくるりとカーブを描く。旨いっす。
いい♪。いいなぁ。この6本セットは「而今」も「新政」も今回の「七本鎗」も後に紹介する「澤屋まつもと」もそれぞれがちゃんと明確な世界観を持っています。「澤屋まつもと」の今後は、良くも悪くも蔵元の理念も造り手の技術も変わってしまうので、世界観も変わってしまうのでしょうが…。あっ、田中六十五だけは自宅でじっくり飲んだことがないお酒ですが、こちらも後日紹介いたします。
この日合わせたのは、手羽中焼き。塩コショウのみのシンプルな味付けですが、これが日本酒に合わないわけがありません。部位的にも脂はやや多めですが、守備範囲の広い七本鎗がカバーしてくれます。お試しあれ。
七本鎗(しちほんやり)「純米」山廃琥刻2016BY データ
醸造元 | 冨田酒造有限会社(滋賀県長浜市) |
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使用米 | 麹米、玉栄60%精米、掛米、玉栄80%精米。 |
使用酵母 | 蔵付天然酵母 |
日本酒度 | - |
酸度 | - |
アミノ酸度 | - |
アルコール度 | 16度 |
仕込水 | 奥伊吹山系伏流水(軟水) |
杜氏 | 中鎮夫(能登杜氏) |
上槽年月 | 2017/02/27上槽 |
出荷年月 | 2020/04 |
容量 | 720ml |
価格 | 14,000円(6本合計、税、送料、参加費込み)2,400円(税別) |
購入 | IMADEYA |
七本鎗(しちほんやり)「純米」山廃琥刻2016BYに関するYouTube
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