昨晩は岩手県の赤武酒造株式会社さんが醸す、AKABU(あかぶ)「純米吟醸」結の香をいただきました。
昨年の夏に自宅でじっくり飲んでから、もう一度飲みたい銘柄として記憶していたAKABUです。中でも岩手県が開発した大吟醸用酒造好適米「結の香」を使用したお酒と言うことで期待も高まります。
結の香はこれまでにも、※1.南部美人(なんぶびじん)「純米大吟醸」結の香、※2.あさ開(あさびらき)「純米大吟醸」結の香の2種を飲んでいますが、いずれも40%精米の綺麗な甘味が好印象でした。今回のAKABUは50%精米ということで、さらなる結の香の米のイメージを堪能してみたいと思います。
ここで酒造好適米「結の香」をおさらいしておきます。2002年に岩手県工業技術センターと岩手県酒造組合と協力して、岩手県農業研究センターにて母株(種子親)に青系酒140号(後の華想い)、父株(花粉親)に山田錦を交配、その後選抜・育成を繰り返し、岩手酒98号の系統名で2008年岩手県奨励品種決定調査を開始。2012年8月6日、品種登録。収量が少ない、倒伏しやすい、耐冷性に弱いなどの栽培上の欠点はあるが、醸造特性としては、粗タンパクおよび脂肪分が少ない為、綺麗な酒質となる。山田錦と比較してもやや腹側中心に心白が小さく発現しやすいため、高精白に耐える。玄米千粒重は大きくないが、砕米率は40%精米で0.9%と格段に低い。素晴らしい酒米だが、品種特性として検査等級では高い評価を得にくい。
ん~残念ながら、三等級にも満たなかった結の香ってのが結構ありそうですね。普通酒とか造ったら良さげだが、農家さんのことを考えるとさらなる改良も必要か?。この部分は2年前の文献なので、すでに改良されていればいいのですが。
いつもの一合蛇の目猪口に、八分目ほど注ぎます。綺麗に澄んでいます。
上立ち香は、穏やかながら心地よくライチのように香ります。この時点で何故か?甘さを連想させ、心がはやる。「ヤバイ」。
含むと、香りからのつながり良く、思い描いた通りの、待ち焦がれた澄んだ甘味。今風に言うと、これがまた「じわる」。
もう一度注意深く含む。含むたびに、先ほどよりほんの少し増幅を繰り返し、次はこうだったらいいのになぁ、と言う線をついてくる。まさに「それなぁ」と言った感じ。後半は吟醸らしい綺麗さを見せ「超特急」よろしく引き上げていきます。旨いっす。
今期、本当に良く聞いた中学3年生の言葉で表現してみました。みんなぁ、第一志望校合格おめでとう!
AKABU(あかぶ)「純米吟醸」結の香 データ
醸造元 | 赤武酒造株式会社(岩手県盛岡市) |
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使用米 | 結の香50%精米 |
日本酒度 | -1 |
酸度 | 1.4 |
アルコール度 | 16度 |
杜氏 | 古館龍之介(兼蔵元) |
製造年月 | 2017/02 |
容量 | 1.8L |
価格 | 3,600円(税別) |
購入 | 酒泉洞堀一 |
AKABU(あかぶ)「純米吟醸」結の香に関するリンク
日本酒ガイド > 岩手県 > AKABU(あかぶ)赤武酒造株式会社
AKABU(あかぶ)「純米吟醸」結の香に関するブログ
2015/01/31 ※2.あさ開(あさびらき)「純米大吟醸」結の香(ゆいのか)
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2014/04/09 ※1.南部美人(なんぶびじん)「純米大吟醸」結の香(ゆいのか)
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