昨晩は秋田県の新政酒造株式会社さんが醸す、新政(あらまさ)「生酛純米」瑠璃 2017 Lapis Lazuli(ラピスラズリ)をいただきました。
瓶には特定名称は純米としか書かれていませんが、麹米、掛米共に50%精米と言うことで本来であれば「純米大吟醸」ですが、Viridian (ヴィリジアン)が位置づけとしては「純米大吟醸」なので、こちらは「純米吟醸」にグループさせていただきます。colorsのラインナップということで、ラベルも綺麗な瑠璃色です。ラピスラズリとはラズライトを主成分とする鉱石で、ラピスがラテン語で「石」、ラズリがアラビア語で「群青の空の色」と言う意味だそうです。ラピスと省略しがちですが、意味合いからするとラズリの方がしっくりくるか。
ラピスラズリの和名である瑠璃(るり)は、サンスクリット語のヴァイドゥーリャないしパーリ語のヴェルーリヤの音訳だそうで、深い青色から藍色の宝石。黄鉄鉱の粒を含んで夜空の様な輝きを持つ。
夜空のような輝き♪。裏ラベルには…
当蔵は素材の魅力を最大現に表現するため、生酛造り・純米造りに徹しております。使用しても表示義務がない以下の添加物……酸味料(醸造用乳酸など)・無機塩類(硝酸カリウムなど)・酵素剤(アミラーゼなど)を用いることはありません。
とあります。相変わらず造りに対する姿勢に厳格さを感じます。
開栓は二週間前です。いつもの一合蛇の目猪口に八分目ほど注ぎます。気泡が舞い、しばらくは霞んで見えますが、落ち着くとまずまず澄んでいます。
上立ち香は、穏やかながら心地よくライチのように香ります。昔嫌な思いをした生酛や山廃にありがちな、低精白感は微塵もありません。磨きもそうですが、洗米などの原料処理にも気を使っているのが伺えます。
含むと、…、…、来ました新政ワールド!。瑞々しい柑橘系果実を思わせながらも、あっさりめの爽やかな酸味。それを支える甘味。余韻はガス感ともとれるような「ジュワ」が、手際よく掻き集め引いていくので短め。
もう一度注意深く含む、柑橘系100%のジュースだと喉の奥がイガイガしそうだが、原酒で100%感満載ながら、爽快、すっきりと吟醸らしく、綺麗な甘味を堪能できます。旨いっす。
新政は本来の自分のドストライクからは外れていると思っていましたが、No.6のX-type、colorsのビリジアン、と飲んでから印象が変わりつつあります。今回磨きとしては純吟レベルとなるラピスラズリでしたが、嫌なところや違和感を全く感じさせない造りに感動しました。
この日合わせたのは、鶏照り焼き、鶏塩焼き、チョレギサラダ。塩焼きは当たり前に合いますが、照り焼きともなかなかのコンビネーションでした。香草焼きとかも合いそう。お試しあれ。
新政(あらまさ)「生酛純米」瑠璃 2017 Lapis Lazuli(ラピスラズリ) データ
醸造元 | 新政酒造株式会社(秋田県秋田市) |
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使用米 | 秋田県河辺地区産美山錦50%精米 |
使用酵母 | 協会6号酵母(新政酵母) |
アルコール度 | 15度 |
仕込水 | 雄物川伏流水(軟水) |
杜氏 | 佐藤祐輔(兼蔵元)、古関弘、鈴木隆 |
製造年月 | 2017年02月 |
出荷年月 | 2018年03月(17CL-02) |
容量 | 720ml |
価格 | 1,722円(税別) |
購入 | 池田酒店 |
新政(あらまさ)「生酛純米」瑠璃 2017 Lapis Lazuli(ラピスラズリ)に関するリンク
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2017/11/04 新政(あらまさ)「生酛純米」天鵞絨 2016Viridian(ヴィリジアン)
秋田県の新政酒造株式会社さんが醸す、新政(あらまさ)「純米大吟醸」天鵞絨 2016Viridian(ヴィリジアン)を飲んだ感想。何だろう?、この酸は嫌じゃない。クエン酸は別ジャンルとして好きだったりするが、それとも少し違うようなイメージの酸。こ、これは!昔懐かしい「プラッシー」?
2015/09/19 新政(あらまさ)No.6「純米大吟醸」X-type
秋田県の新政酒造株式会社さんが醸す、新政(あらまさ)No.6「純米大吟醸」X-typeを飲んだ感想。小気味良い酸が甘味と一緒に踊りだす。15度というアルコール度数ながら、綺麗なだけではない酸が楽しい。造りはクラシカルといって良さそうだが、現代アートを思わせる、時代に合って洒落ている様はまさにポップ。
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