昨晩は岐阜県の合資会社白木恒助商店さんが醸す、達磨正宗(だるままさむね)「純米」寿天喜(すてき)をいただきました。
このお酒は瓶詰め当時、肉料理に合うお酒をと言うことでブレンドされ出荷されたものです。その名もズバリ「寿天喜(すてき)」となっており「ステーキ」をもじったものだそうです。出荷後、酒の中島屋さんで23年熟成されています。
五年古酒を30%使用しており平成4年に詰めたと言うことで、ギリ外池杜氏のお酒も入っていることになります。新保杜氏との合作ということになるのでしょうか。
裏ラベルには清酒、アルコール分:16.0度以上17.0度未満、壜詰年月:4年7月、原材料名/米、米麹と書かれています。
まずは、何ともいわくありげな角瓶に目が行きます。実は500mlの瓶に詰められた寿天喜(すてき)も酒の中島屋さんにはあり、そちらの方がさらに安価と言うお話なのですが、この角瓶をチョイスしていました。中身の熟成した色が見えないのは残念ですが、この形に何故か惹かれました。
さあ、グラスに注ぎます。アミノカルボニ反応で美しく茶褐色に色づいてます。
上立ち香は、かぐわしく何かが焦げたように香ります。何とも香ばしい。この時点で、長期熟成酒として素晴らしい方向へ行っている感じがバリバリ伝わってきます。含むと、マルンとした旨みの弾力あるゼリーを、ほうばっているかのよう。甘味はやや抑え目ながらちゃんと仕事をしており、酸とのバランスをとっている。頬がジンジンします。
飲み進んでいくと、さらに深いゾーンへいざなわれます。抵抗せずにいると、まわりをゼリー状の球体でおおわれ、もう少しで体が中に浮くのでは?と言うところで収束。ヤバイ、異次元の世界だ、まさに解脱(げだつ)。
次に人肌まで燗にしてみました。抵抗感のない丸みは相変わらずながら、何故か?パウダーをポンポンされたようなサラサラ感。粘度が少し落ちたかのよう。これはこれで旨いっす。個人的な好みとしては、常温あたりの粘度も感じる丸みが最高でした。
この日の晩餐は餃子でした。肉料理?と言えなくもないが、さらにニンニクも混ざるつわものが相手でした。しかし終始気持ちは完全に餃子を忘れさせるほど、寿天喜(すてき)に踊らされてました。合うっちゃ~合うんだが、餃子はビールで行っといて、こいつはこれだけで堪能したい。
達磨正宗(だるままさむね)「純米」寿天喜(すてき) データ
醸造元 | 合資会社白木恒彦商店(岐阜県岐阜市) |
---|---|
使用米 | 日本晴70%精米 |
アルコール度 | 16度以上17度未満(出荷当時) |
仕込水 | 武芸川伏流水(軟水) |
杜氏 | 外池外司(越後杜氏)・新保秀春(越後杜氏) |
製造年月 | H4/7 |
容量 | 600ml |
価格 | 2,800円(税込み) |
購入 | 酒の中島屋 |
達磨正宗(だるままさむね)「純米」寿天喜(すてき)に関するリンク
達磨正宗(だるままさむね)「純米」寿天喜(すてき)に関するブログ
菜花亭日乗 > 熟成酒研究〔その1〕達磨正宗の巻
コメント