昨晩は山口県の旭酒造株式会社さんが醸す、獺祭(だっさい)「普通酒」等外をいただきました。
最近は「ザ!鉄腕!DASH!!」等のバラエティー番組でも米の等級の話が出てきますので、等級については一般に周知されてきているように思います。その等級が残念ながらつかなかった等外米を使用したお酒です。
純米大吟醸などの特定名称を名乗ろうとすると、3等以上に格付された玄米を使用する必要があるため、このお酒は普通酒となります。しかし、獺祭として商品化する以上は、それなり、いやそれ以上の商品でないといろいろ言われてしまうご時世なので、気合の入った商品となっているようです。同時にさらに磨きをかけた等外23も購入いたしましたので、後日UPいたします。
等外については※1.蔵元のメールマガジンに経緯が載っていました。2014年4月まで遡ります。
私どもは最近、山田錦を栽培した事がない農家にも「山田錦を栽培してください」とお願いしております。これで、一定量出ると予想される等外米を「弊社では買えません」ではあんまりです。これでは「農家にリスクを押し付けるが酒蔵はリスクを取らない」といわれても返す言葉がありません。そんな理由で山田錦の等外品も今年から購入させていただいて酒を造る事にしました。「(中略)」。ところで、等外米は粒ぞろいが悪いのが特徴ですので、麹は普通の等級付き山田錦の50%精米を使用しましたが、掛け米は等外米のみです。ちなみに精米歩合は35%まで磨きました。つまりY・K・35(!!)です。
出典:蔵元日記 【 等外米 】
オフィシャルの獺祭WEBストアの商品紹介には、等外米を30%まで磨いたとなっていますので、最近はさらに5%余分に磨いているようです。ここまで磨いて粒ぞろいの心配はいるのだろうか?。
上立ち香は、比較的華やかで、メロンのように香ります。通常の獺祭と変わることなく、いや最近の獺祭らしく?、むしろ華やかです。いい感じの香りの出方です。
含むと、ん~♪、まごうことなき獺祭のあのスーパースムース!。酸の当たりは弱くその分、中から出てくるような綺麗な甘味。大吟醸らしく味は多くはないので後半の捌けも良く、美しく引き上げていきます。
もう一度注意深く含む。ひっかかりなく喉を流れていく様は、まさに銀の電気抵抗。通常商品の50を上回るように、金の電気抵抗を凌駕する。しかし酸化には気を付けてねと言ったところか。旨いっす。
っとここで説明しておこう。酸が抑え目ながら熟成不足は感じないと言うことで早飲みの印象はあるが、通常商品と比べて「いかにも早飲みだなぁ」と感じたわけではない。蔵元からの説明に、
当初発売した等外を三か月後に飲んだ時にあまりの品質劣化の速さに愕然としました。35%までしたにもかかわらずごく少数の磨ききれないコメが残っているのではと考えられ、製造直後には良いのですが、時間の経過とともに劣化を加速させると考えられる。
とあり、あえて早く飲んでもらうために、生で出荷しているそうです。
ん~、それにしても一升瓶価格に換算すると2,600円ほどのお酒で、このパフォーマンス。もともと早飲みの印象の獺祭ですが、変に熟成させることなく飲んでしまえば、間違いなく価格以上の幸せを感じ取ることができます。等外23も楽しみです。
獺祭(だっさい)「普通酒」等外 データ
醸造元 | 旭酒造株式会社(山口県岩国市) |
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使用酵母 | 蔵内保存酵母 |
使用米 | 麹米、山田錦50%精米、掛米、等級外山田錦30%精米 |
アルコール度 | 16度 |
杜氏 | 西田英隆(取締役製造部長) |
製造年月 | 2016/10/18 |
容量 | 720ml |
価格 | 1,300円(税別・箱なし) |
購入 | 佐野屋酒店 |
獺祭(だっさい)「普通酒」等外に関するリンク
日本酒ガイド > 山口県 > 獺祭(だっさい)旭酒造株式会社
獺祭(だっさい)「普通酒」等外に関するブログ
獺祭の中でも低価格なお酒のレビュー 720ml 1,425円(税別)
2016/04/08 獺祭(だっさい)「純米大吟醸」50
山口県の旭酒造株式会社さんが醸す、獺祭(だっさい)「純米大吟醸」50を飲んだ感想。とんがった酸がないので非常に上品で、奥から出てくる僅かな甘味が上品さに華を添える。安心感♪。いつ、どこで飲んでも、自分のコンディションがどうあれ、この旨さを提供してくれそうな雰囲気まであります。
2007/08/19 獺祭(だっさい)「純米大吟醸」温め酒
山口県の旭酒造株式会社さんが醸す、獺祭(だっさい)「純米大吟醸」温め酒を飲んだ感想。含んですぐは温度意外の変化はないようにも感じたが、口中で蒸発した?と思われるほど体への負担なく消える。甘味が消えるのが速いからか?少し辛口に感じ、焼き椎茸と抜群の相性を見せる。
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