昨晩は青森県の株式会社西田酒造店さんが醸す、田酒(でんしゅ)「特別純米」R1BYをいただきました。
自分の住んでいる地域では、まともな値段で入手ができないため、北海道在住の友人「ぐらす」さんにお願いして購入したものです。名古屋、一宮、で早く普通に購入できるようになって欲しいものです。
以前、蔵を見学させていただいた時に、原料処理を中心に造りを刷新し、酒質の向上が図られていることが判りました。昔の田酒を知る一部のファンには、田んぼの酒と言われていた野太い味わいではなくなって少々寂しいと語る方もいらっしゃいますが、はたして久しぶりに飲む自分にはどう感じるのか?。
田酒(でんしゅ)「特別純米」R1BY レビュー
開栓は日本酒の日、10月1日で約2週間が経過しております。いつもの一合蛇の目猪口に八分目ほど注ぎます。綺麗に澄んでおり、色はほぼ無いと言っても良いくらいですが、うっすらと緑黄がかっています。
上立ち香は穏やかに、メロンを思わせるように香ります。落ち着いた安定感のある香りです。
含むと、香りからの印象そのままに、想定よりは甘くないメロンジュース。何とも自然な上質な旨味。精米や洗米が進化しているからこその質感と思われるが、精米歩合からすれば純米吟醸レベル。西田酒造店にとっては当たり前の基準なのか。酸もないわけではないが、枠を形成するのみで突出せず、後半の捌きまでの仕事をこなす。素晴らしい。
もう一度注意深く含む。この職人気質の惚れ惚れするような旨味。これは、Carl Zeissレンズそのものだ。前玉の大きさは高級感、後玉からは想像できないほどの筒に見え、金属鏡筒と相まって美しく重厚感も忘れない。旨いっす。
なるほど、めっちゃいい酒です。さらに野太さを求めるなら、山廃純米あたりをチョイスすべきか?。自分は野太さを求めないので、ストライクでした。
Carl Zeiss Makro-Planar T* 1.4/85 MMJ 2020-10-12撮影
SONY α7Ⅲ
Distagon T* FE35mmF1.4ZA
f/8、1/15sec、ISO-1600、WB-4600K
この日合わせたのは、すき焼き。国産ロースの脂多めの牛肉の旨味は、なかなかに手強いと思われます。しかし田酒特別純米は堅実な守備で対応。流石の守備範囲。お試しあれ。
田酒(でんしゅ)「特別純米」R1BY データ
醸造元 | 株式会社西田酒造店(青森県青森市) |
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使用酵母 | 蔵内保存酵母 |
使用米 | 華吹雪55%精米 |
日本酒度 | +3 |
アルコール度 | 16度 |
仕込水 | 八甲田山系伏流水(軟水) |
杜氏 | 安達香 |
製造年月 | 2020/02/27 |
容量 | 1.8L |
価格 | 2,800円(税別) |
購入 | ぐらすさんにお願いしました |
田酒(でんしゅ)「特別純米」R1BYに関するYouTube
田酒(でんしゅ)「特別純米」R1BYに関するリンク
日本酒ガイド > 青森県 > 田酒(でんしゅ)株式会社西田酒造店
コメント
すみません。質問なのですが、
田酒特別純米酒のデータにある使用酵母:蔵内保存酵母というのは協会酵母を酒蔵独自で培養されているということでしょうか?そのようにすると蔵ごとに微妙に異なる酵母になるのでしょうか?素人の質問で申し訳ありませんが、教えていただけると嬉しいです。
ゆうとさん、コメントありがとうございます。酵母は培養するたびに少しづつ変異していくそうです。出来の良かったお酒(協会酵母や蔵付酵母など)のもろみから抽出・培養し、保存したものを使われているそうです。明確に書かれていなくても協会9号系なんて書かれている場合も、その蔵独特のものになっている場合もありそうですよね。