昨晩は静岡県の英君酒造株式会社さんが醸す、英君(えいくん)山廃「純米」石橋を叩いて渡るをいただきました。
実は今飲んでいるのはすでに二本目です。お燗用にゆるゆると飲めるお酒を…と言うことで買ってきたのですが、ブログを書く前に一升瓶消費。一升瓶瞬殺のお酒は久しぶりです。緑の英君を思い出します。
さて、「石橋を叩いて渡る」と言う変わったサブタイトルですが、これには理由があります。英君酒造さん公式Facebookページの10月8日の投稿に書いてあったので抜粋いたします。
今年は山廃純米を2本仕込みました。ひとつは10月1日リリースの愛山、そしてもうひとつが山廃純米「石橋を叩いて渡る」です。実はいきなり愛山で山廃を仕込んで失敗しないように前もって練習で仕込んだ山廃純米で、麹は五百万石、掛米はどまんなかを使用しました。旨味がたっぷり出て、これからの季節はお燗で美味しいと思います。宜しくお願い致します。11月1日リリース予定。1800mlのみ。
なんと、練習のための仕込だったとは。しかし、前座と言うよりは愛山のプロローグ的位置づけか。
最初から燗にしていただきました。立ち香が気にならない平皿のため明確ではありませんが、穏やかに白桃を思わせるように香ります。昔の一般的な山廃に感じた低精白を思わせる香りもなく、この時点では多くを主張してくることはありません。含むと、これまた何とも落ち着いた旨味。ほんのり甘味。何の嫌みもなく口中に広がった旨味は、ここでも多くを主張せず引き上げていきます。プロの仕事を思わせます。
次はもう少し温度を上げてみました。食事も進んで杯が進んでいくと、すっかり食卓に馴染んだ英君がそこにいます。いつもなら、あれと飲み比べてみたいとか、今度はあれを飲んでみようとなるのですが、気が付くともう一度自然に英君を燗にしています。早くなくなるわけだ。旨いっす。
翌日、一応冷酒も飲んでみました。上立ち香は梅を思わせるように香ります。含むと、香りからつながる甘味がほんのり酸味を伴い流れ込んで来ます。燗よりもメリハリを感じ、実は奥の方でちゃんと主張していました。むしろ冷酒の方がいろいろ楽しませてくれます。これも旨いっす。
どこまでも、寄り添い付き合ってくれる燗か?、うわっと楽しませてくれる冷酒か?、あなたの好みはどちらでしょうか。
英君(えいくん)山廃「純米」石橋を叩いて渡る データ
醸造元 | 英君酒造株式会社(静岡県静岡市清水区) |
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使用酵母 | 静岡NEW5 |
使用米 | 麹米:五百万石60%精米 掛米:どまんなか60%精米 |
日本酒度 | +1 |
酸度 | 1.6 |
アルコール度 | 15度以上16度未満 |
杜氏 | 粒来保彦 |
製造年月 | 27/11 |
容量 | 1.8L |
価格 | 2,450円(税別) |
購入 | 酒のきまた |
英君(えいくん)山廃「純米」石橋を叩いて渡るに関するリンク
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英君(えいくん)「純米」ゴクゴク純米14に関するブログ
2016/10/14 英君(えいくん)「純米」ゴクゴク純米14
英君(えいくん)「純米」ゴクゴク純米14
静岡県の英君酒造株式会社さんが醸す、英君(えいくん)「純米」ゴクゴク純米14を飲んだ感想。米本来の旨みがちゃんとあって、一瞬何かを支えようとする。すぐにほんのり余韻だけ残して収束。僅かな温度の変化で両手の花を楽しめる、絶妙のアルコール度数です。
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