先日飲んだお酒の紹介です。滋賀県の株式会社福井弥平商店さんが醸す、萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」渡舟無濾過生原酒をいただきました。
夏休みに福井弥平商店さんを見学させていただいたときに購入してきたもので、山田穂、渡舟、山田錦の米違い3種と「雨垂れ石を穿つ」を、順に紹介していくシリーズ第2弾です。予定では9月頭には記事をUPするつもりでしたが、サーバーエラーで紹介が遅れました。
使われている酒米の品種としては、渡舟ではなく渡船のようです。渡船という酒米は、皆さんご存知の山田錦一家です。念のため渡船をおさらいしておきます。
渡船は滋賀県立農事試験場にて備前雄町から純系分離法で選抜育成されました。特に稈長が短く、倒伏しにくい滋賀渡船2号は、短稈渡船として山田錦の父となる。現在滋賀県で復活栽培されるようになったのは滋賀渡船六号。
純系分離法で選抜育成されたことから、雄町=渡船と表記されることもあるようですが、造り手の話では随分違い、雄町と比較してもさらに溶けやすく、洗米や吸水には気を遣うそうです。麹作りはもとより、もろみにおいてもとにかく溶けるので工夫が必要とのことでした。
オフィシャルサイトには…、
幻の米は現代の米では出せない伸びやかな味がします。山田錦の父方にあたる幻の米「滋賀渡船六号」100%使用。力強い味わいです。
とあります。伸びやかな力強い味を堪能したいと思います。せっかくなので三種を飲み比べましたので、その微妙な違いもレポートいたします。
開栓後一週間が経過しています。いつもの一合蛇の目猪口に八分目ほど注ぎます。ほとんど色はなく、綺麗に澄んでいます。
上立ち香は非常に穏やかで、白桃のように香ります。ほんの少し麹の様な雰囲気も混ざります。この部分は山田穂や山田錦にはありません。この時点で旨そうと思わせてくれます。
含むと、想定よりも落ち着いた甘味が、ほのかな酸味とともに広がるも、力強いと言うほどでなく吟醸の名に相応しい程度の広がりを見せます。この辺りはまとまり良く、好感の持てるものとなっています。後半は僅かな酸味に背中を押され、甘味がやや勢いを付けるが、長くはなく収束していきます。
もう一度注意深く含む。自信をもって攻めてくる甘味。酸味が下支えしているために簡単には処理できない。なるほどこれが力か?、バランス良く攻めを打たれ、こちらは後退を余儀なくされる。旨いっす。
萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」渡舟無濾過生原酒 データ
醸造元 | 株式会社福井弥平商店(滋賀県高島市) |
---|---|
使用米 | 滋賀産渡船六号55%精米 |
日本酒度 | +5.0 |
酸度 | 1.4 |
アミノ酸度 | 1.8 |
アルコール度 | 17度 |
仕込水 | 比良山系伏流水(軟水) |
杜氏 | 中倉恒政(能登杜氏) |
製造年月 | 29/08 |
容量 | 720ml |
価格 | 1,700円(税別) |
購入 | 株式会社福井弥平商店 |
萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」渡舟無濾過生原酒に関するリンク
日本酒ガイド > 滋賀県 > 萩の露(はぎのつゆ)株式会社福井弥平商店
萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」渡舟無濾過生原酒に関するブログ
2017/09/24 ※1.萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」山田穂無濾過生原酒
滋賀県の株式会社福井弥平商店さんが醸す、萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」山田穂無濾過生原酒を飲んだ感想。山田穂、渡船、山田錦の三種の中ではもっとも、綺麗な甘味。起伏もあり、所々で細かい酸味が主張するも、甘味とセットで違和感なく楽しめます。
2017/10/05 萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」山田錦無濾過生原酒
滋賀県の株式会社福井弥平商店さんが醸す、萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」山田錦無濾過生原酒を飲んだ感想。このいい感じに力の抜けた感じ、こ、これは森本レオさんの声だ!。終始驚かすことのない、穏やかな雰囲気。感じたカラーは、ちょうどこのサイトの基本色としてる鶯色。
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