先日飲んだお酒の紹介です。滋賀県の株式会社福井弥平商店さんが醸す、萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」山田錦無濾過生原酒をいただきました。
夏休みに福井弥平商店さんを見学させていただいたときに購入してきたもので、山田穂(やまだぼ)、渡舟(わたりぶね)、山田錦(やまだにしき)の米違い3種と「雨垂れ石を穿つ」を、順に紹介していくシリーズ第3弾です。予定では9月頭には記事をUPするつもりでしたが、サーバーエラーで紹介が遅れました。
山田穂、渡舟と両親を紹介しましたが、満を持して登場の秀でた息子、酒米の王様、「山田錦」です。
酒造りにおいてもっとも良質の酒を造りやすく、かつては全国新酒鑑評会で金賞を狙うにはYK35と言って、山田錦を35%まで磨き、協会9号酵母で醸すのが近道とされていました。そんな山田錦をおさらいしておきます。
1923年(大正12年)に兵庫県立農事試験場(現在の県立農林水産技術総合センター)で、母株(種子親)に「山田穂」と父株(花粉親)に「短稈渡船」を交配。系統番号161を経て、1931年(昭和6年)山渡50-7として新品種と認められました。1936年(昭和11年)に「山田錦」と命名され、兵庫県の奨励品種となっています。
稈長は130cmと一般米よりは高いが、山田穂の160cm超より倒伏しにくい。千粒重は28gと大粒。心白は点状で中心部分が疎となっているためはぜ込みが良く、強い糖化力を持つ麹となる。蛋白質含有率は水分15%換算で7.4%と低く、雑味の少ないお酒となる。
オフィシャルサイトには…、
さすが「山田錦」はバランスの良い味わいです。酒米の最高峰「山田錦」の完成度の高い深い味わい。「渡舟」、「山田穂」との飲み比べが面白い。
とあります。ですよね~。この3種類が同じ精米歩合で並んでいた瞬間に、3本の購入を決めていました。そんな訳で三種を飲み比べましたので、その微妙な違いもレポートいたします。
開栓後一週間が経過しています。いつもの一合蛇の目猪口に八分目ほど注ぎます。色はほとんどなく、透明感があります。
上立ち香は比較的穏やかで、メロンのように香ります。渡舟に感じた麹様の香りはなく、落ち着いた雰囲気の香りです。山田穂よりはやや大人しいか。
含むと、程よい甘味は何ともバランス良く、突出したものは何もありません。何という落ち着き、安心感でしょう。酸として感じることはなく、いい感じに力が抜けています。
もう一度注意深く含む。このいい感じに力の抜けたイメージ、こ、これは森本レオさんの声だ!。終始驚かすことのない、穏やかな雰囲気。感じたカラーは、ちょうどこのサイトの基本色としてる鶯色。旨いっす。
三種を飲み終え感じたのは、山田穂の綺麗な甘味と程よい香りが、もっとも好みだったのですが、どこまでも飲んでいけそうな山田錦も甲乙つけがたいものがありました。
萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」山田錦無濾過生原酒 データ
醸造元 | 株式会社福井弥平商店(滋賀県高島市) |
---|---|
使用米 | 兵庫県産山田錦55%精米 |
日本酒度 | +4.0 |
酸度 | 1.5 |
アミノ酸度 | 1.4 |
アルコール度 | 17度 |
仕込水 | 比良山系伏流水(軟水) |
杜氏 | 中倉恒政(能登杜氏) |
製造年月 | 29/08 |
容量 | 720ml |
価格 | 1,700円(税別) |
購入 | 株式会社福井弥平商店 |
萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」山田錦無濾過生原酒に関するリンク
日本酒ガイド > 滋賀県 > 萩の露(はぎのつゆ)株式会社福井弥平商店
萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」山田錦無濾過生原酒に関するブログ
2017/09/24 萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」山田穂無濾過生原酒
萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」山田穂無濾過生原酒
滋賀県の株式会社福井弥平商店さんが醸す、萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」山田穂無濾過生原酒を飲んだ感想。山田穂、渡船、山田錦の三種の中ではもっとも、綺麗な甘味。起伏もあり、所々で細かい酸味が主張するも、甘味とセットで違和感なく楽しめます。
2017/10/03 萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」渡舟無濾過生原酒
萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」渡舟無濾過生原酒
滋賀県の株式会社福井弥平商店さんが醸す、萩の露(はぎのつゆ)「純米吟醸」渡舟無濾過生原酒を飲んだ感想。自信をもって攻めてくる甘味。酸味が下支えしているために簡単には処理できない。なるほどこれが力か?、バランス良く攻めを打たれ、こちらは後退を余儀なくされる。
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