昨晩は奈良県の油長酒造株式会社さんが醸す、風の森(かぜのもり)「純米大吟醸」ALPHAtype4氷結採りをいただきました。
清酒とは文字通り澄んだお酒と言うことで、仕込んだもろみを清酒と酒粕に分離する(濾す)必要があります。この作業を上槽(搾り)と言います。今までにいろいろな上槽(搾り)のお酒を飲んで来ましたが、この氷結採りは油長酒造さんが新たに開発し商標登録した上槽方法で、以前から気になっておりました。
今回、由紀の酒メンバーのさゆりちゃんの新築祝いと言うことで、自分も飲んでみたかったこのお酒をお祝いとしてチョイスいたしました。
同封されていた口上を引用します。
ALPHA 風の森 TYPE4 へようこそ
氷結採り® 独自開発の革新的な日本酒分離技術。
発酵タンク以外のいかなる装置(搾り機、遠心分離機、濾布など)も使用せず無酸素、無加圧状態で、もろみを日本酒と酒粕に分離する事に成功しました。これは奈良 菩提山正暦寺における日本清酒発祥以来500余年で初の試みとなるものです。
これにより通常、日本酒を搾る工程でもろみが接触していた、酸素や濾布、金属、樹脂などと一切接触する事が無くなりました。その為、氷結採り®によって分離されたお酒は、もろみの液体部分の成分と全く同一のものとなり、圧倒的な透明感で、まさに無垢にして上質な日本酒を味わう事ができるのです。
氷結採り®のメカニズム。
独自設計の発酵タンク内(無酸素状態)で、微生物の働きをコントロールし(sleep Separation 製法)もろみの固体と液体部分の比重差を利用し分離します。
タンク内で、もろみの比重が重い部分は底に沈殿し、これが酒粕となり、比重が軽い部分は上澄みとなり、これが日本酒となります。
新開発されたタンク、見てみたいものです。
上立ち香は、心地よく華やかにマスカットのように香ります。この時点ですでに高級酒の雰囲気が、バリバリ伝わって来ます。7号酵母ということですが、いい香りが出ています。
含むと、風の森らしいシュワっと来る炭酸の当たりから、徐々に見えてくる粘性すら感じるかのような純度の高い甘味。おおお、いいなぁ、この安心感のある甘味。これまでも風の森は大好きなので、よく飲んできました。その時は火入れってどんな感じなんだろう?と、必ず落ち着いた雰囲気も想像し、意識はそちらに飛んでしまったものですが、この安心感のある甘味は、このまま、この瞬間からの時間軸だけで満足できそう。
もう一度注意深く含む。何と言う爽快感。想像できますでしょうか?。粘性すら感じるにも関わらず、同時に爽やかな風を運んでくれる。それはまるで、真っ白なワンピースを着た少女が、風に飛ばされないように麦わら帽子を押さえているような光景。
振り向いて欲しくて、もう一度含む。現実ではこのシチュエーションはあまり期待しない方が良いのだが、振り向いてニッコリ微笑んでくれたのは、間違いなく美少女でした。旨いっす。
※とびっきり部門 由紀の酒 Best of the year 2016 入賞
風の森(かぜのもり)「純米大吟醸」ALPHAtype4氷結採り データ
醸造元 | 油長酒造株式会社(奈良県御所市) |
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使用米 | 奈良県産秋津穂22%精米 |
使用酵母 | 協会7号酵母 |
アルコール度 | 16度 |
仕込水 | 金剛葛城山系深層地下水 硬度214mg/l(硬水) |
杜氏 | 松澤一馬 |
製造年月 | 28/01 |
容量 | 720ml |
価格 | 5,000円(税別) |
購入 | 酒のきまた |
風の森(かぜのもり)「純米大吟醸」ALPHAtype4氷結採りに関するリンク
日本酒ガイド > 奈良県 > 風の森(かぜのもり)油長酒造株式会社
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