昨晩は福井県の黒龍酒造株式会社さんが醸す、黒龍(こくりゅう)「大吟醸」八十八号2020をいただきました。
毎年、この時期だけの贅沢として味わう黒龍の四天王。石田屋、二左衛門、八十八号、しずくの中から、順に紹介していくシリーズ第三弾!、八十八号です。
八十八号についておさらいしておくと、その年に造られた大吟醸酒の中でも、特に出来の良かった出品用原酒を、末広がりで縁起の良い八十八号タンクに集められたことから名付けられています。機械式のアンティーク瓶が美しいことや、ジャカード織機でカラフルな糸が複雑に織り込まれた、福井の伝統古布によるラベルも、見る限り昨年との装いの違いはなさそうです。
黒龍(こくりゅう)「大吟醸」八十八号2020 レビュー
開栓は元旦で、約三週間経過しております。いつもの一合蛇の目猪口に、贅沢にも八分目ほど注ぎます。色はほとんど着いておらず、綺麗な澄み方をしています。
上立ち香は、心地よい程度に華やかでマスカットのように香ります。今期の香りの雰囲気は二左衛門に似ており、ふつふつと湧いて出てくるような我が家好みの吟醸香です。
含むと、…、…、旨いなぁ。例年四天王の飲み比べでは、価格差を踏まえても大健闘する八十八号ですが、今年も裏切りません。綺麗なほのかな甘み。酸は四天王の中では「しずく」につぎ、やや感じる方ではあるが僅かで、艶を演出しており上品。そして、何と言っても鋭い切れ。口中に見事に何も残さないので「あれ?」となり、次をあおるまでが異様に短い。神々しいまでの石田屋や二左衛門と比べると、この僅かな酸が仕事をしているのかもしれない。よき♪。
もう一度注意深く含む。やっぱり鋭い!。甘味は例年通りのようにも思うが、僅かに切れているのか?秀逸な引き際。このとても美しい艶!、これはカラーだ。派手な色ではない分、残像すら残さない。しかしその美しさに思わず二度見。旨いっす。
この日合わせたのは、アンコウ鍋。いつも自分だけ時間がずれるので一人鍋なんですが、みょうにプルプルの部分多めで得した気分。本当に魚類ってことで合っている?と疑いたくなるほどの食感。しかも素晴らしく広がる旨味。季節的にも一見お燗が欲しくなるスィチュエイションだが、綺麗な八十八号で合わせるのもいいもんです。お試しあれ。
黒龍(こくりゅう)「大吟醸」八十八号2020 データ
醸造元 | 黒龍酒造株式会社(福井県吉田郡永平寺町) |
---|---|
使用米 | 兵庫県東条産特A山田錦35%精米 |
使用酵母 | 蔵内保存酵母 |
日本酒度 | +1 |
酸度 | 1.3 |
アミノ酸度 | 1.1 |
アルコール度 | 16度 |
仕込水 | 九頭竜川伏流水(軟水) |
杜氏 | 畑山浩 |
製造年月 | 2020/11上 |
容量 | 720ml |
価格 | 5,000円(税別) |
購入 | 酒のきまた |
黒龍(こくりゅう)「大吟醸」八十八号2020 YouTube
黒龍(こくりゅう)「大吟醸」八十八号2020に関するリンク
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