昨晩は兵庫県の株式会社本田商店さんが醸す、龍力(たつりき)「特別純米」神力無濾過生原酒をいただきました。
四月に試飲販売があるという情報をいただき、由紀の酒突撃隊長のMASAさんと星ヶ丘三越に繰り出したときに購入してきたものです。
特別純米の無濾過生原酒シリーズは、米違いで「山田錦」「雄町」「山田穂」「神力」の四種類あります。今回は「山田穂」と「神力」を購入してきましたので、順に紹介していくシリーズ第二弾です。
神力を使用したお酒はいつ以来かなぁ?ってことでこのブログを検索すると、なんと宅飲みはなく「吟味食らぶ」で飲んだっきりのようです。
ここで神力(しんりき)についておさらいしておきます。
兵庫県揖保郡御津村中島の丸尾重次郎氏が、明治10年「程吉」と呼ばれた有芒の品種の中から、収穫の折に芒のない籾種の大きな穂3本が混在しているのを見つけ、これを翌年から試作し「器量良」と名づける。まるで「神のお力添え」のように収量が非常に多かったことから、明治19年に余部村(現在の姫路市)の岩村善六氏と協議して「神力」と改称。
収量が多いことや岩村善六氏の努力で全国に広まり、主要品種となるが、昭和に入ると現代の農法に合わず、いもち病や白葉枯病に弱い欠点から、廃れることになる。
平成に入り、酒米として復活。現在は「神力」「早生神力」「愛媛神力」など18品種保存されており、稈長43cmの「愛媛神力」から、稈長121cmの「神力(KTUR123)」、出穂期も8月5日の早生タイプ「神力(KYULO295)」から8月29日の晩生タイプ「神力(GB13)」まで様々である。
玄米はやや小さめから普通で、心白は発生しにくい。酒でアミノ酸が少なく、軽快なタイプとなる。
龍力の裏ラベルには、
百年余り前、九尾重次郎により発見されたわずか三穂の種籾から出発した「神力米」は食糧難時代の救世主として全国に広まり、わが国水稲作付反別の五分に一を占めるまでに普及して参りました。当時は酒造好適米として大変珍重されておりました。しかし時代のうつろいのなか、いつしか「神力米」も忘れ去られていきました。けれども地元の誰もが神力翁(九尾重次郎)の功績を今も誇りに思っております。心の豊かさが求められる時代を迎え、私たちが忘れかけていた、自然の偉大さ、地域の素晴らしさ、土に触れることの素晴らしさを、再認識するひとつの方法として、「神力米」を発祥の地に甦らせ、その米を原料に純米酒「神力」を醸造致しました。日本全国に「自然の偉大さ」、「人間の知恵の素晴らしさ」を今度は地元の私達が伝えたいと思っております。
とあります。自然の偉大さ、人間の知恵の素晴らしさを堪能させていただきます。
開栓は三週間前です。いつもの一合蛇の目猪口に、八分目まで注ぎます。ほんのり黄色く色づき、無濾過らしい澄み方をしています。
上立ち香は、穏やかで明確でないものの、白桃を思わせるように香ります。ヘッドスペースが少し増えてから回すと、マスカットも出てきました。甘みを伴うかのような香り♪。
含むと、…、…、弾力あるなぁ~、丸い!。甘味は抑えめながら旨味の膨らみが心地よい。酸もあるが輪郭は作らず、その分殻を破ったかのようにさらに膨張してくる。後半はじんわりと余韻を残しながら収束。
もう一度注意深く含む。この膨らみをどう表現するか?。抑えられた甘味を露骨によろこぶわけではなく抑制しているからか?小鼻も膨らむ。余韻のお後もよろしいようで…。旨いっす。
この日合わせたのは。つぶ貝、トリ貝、赤貝、ホッキ貝の刺身、〆鯖、など。〆サバは流石に旨かったが、トリ貝が肉厚で旨かった!。この貝類をバーナーで少し炙って、酒も人肌燗にしてみました。これが龍力の旨味と同調してました。お試しあれ。
龍力(たつりき)「特別純米」神力無濾過生原酒 データ
醸造元 | 株式会社本田商店(兵庫県姫路市) |
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使用米 | 兵庫県たつの市御津町産神力65%精米 |
アルコール度 | 18度 |
仕込水 | 揖保川の伏流水(硬度46 軟水) |
杜氏 | 藤原光雄 |
製造年月 | 2018/03 |
容量 | 720ml |
価格 | 1,500円(税別) |
購入 | 星ヶ丘三越 |
龍力(たつりき)「特別純米」神力無濾過生原酒に関するリンク
日本酒ガイド > 兵庫県 > 龍力(たつりき)株式会社本田商店
龍力(たつりき)「特別純米」神力無濾過生原酒に関するブログ
2018/07/08 龍力(たつりき)「特別純米」山田穂無濾過生原酒
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