昨晩は岐阜県の有限会社渡辺酒造店さんが醸す、W(ダブリュー)「純米大吟醸」千本錦50無濾過生原酒R4BYをいただきました。
Wシリーズは気軽に選んで飲んでもらえるよう特定名称は「純米」としか表記されていません。しかし全てのお酒が50%以上磨いていると言うことで、由紀の酒としては分類上「純米大吟醸」とさせていただいております。例年、米の種類が入れ替わりますが今期も10種類以上ありますので、選ぶのは悩まされます(笑)。
渡辺酒造店さんの出品酒5本を飲み比べる会の時(1年半前)に、プラスアルファで用意した分です。多すぎてそのままストックしたのですが、生酒なのに飲む機会を逸しておりました。
出羽燦々、金紋錦、千本錦、美郷錦とありますので、順に紹介してきます。
ここで千本錦についておさらいしておきます。千本錦は1990年に広島県県立農業技術センターにて、母株(種子親)に愛知県で育成された中生新千本、父株(花粉親)に山田錦を交配(広系酒29号)。その後選抜・育成を繰り返し、2002年に千本錦として品種登録された。中生新千本の特徴は、いもち病に強く、短稈で、かつ、多収とある。千本錦としては、広島の気候風土に合う短桿化による耐倒伏性の向上と早生化が実現された酒米ということになる。心白は線状で山田錦に似ており、高精白ができる。タンパク質は山田錦よりも少なくすっきりとした味わいになる。
W(ダブリュー)「純米大吟醸」千本錦50無濾過生原酒R4BY レビュー
生の熟成酒と言うこともあり、品温はちょっと冷やしすぎ?のマイナス5度から15度くらいまでで楽しみました。せっかく冷蔵庫の設定温度がマイナス5℃にできるようになったので、お猪口も一緒に冷やしてのぞみました。開栓は2月2日で11日経過しております。いつもの一合蛇の目猪口に、八分目ほど注ぎます。無濾過生原酒としては比較的綺麗に澄んでいますが、色は熟成からくるのか?、若干の緑黄色。
上立ち香は、心地よく華やかに、マスカットを思わせるように香ります。生の熟成としては、これがもっとも安定感のある、我が家好みの香りです。温度が上がってきても、生の熟成っぽさは感じられません。
含むと、・・・、甘い!。出羽燦々も甘味が強く感じたが、千本錦の方がより強く甘味を感じます。このあたりもちゃんとダブリューシリーズになっています。品温が低かったことでネガティブな要素はマスキングされている可能性があったので、品温が上がるまで手で包みくるくる回す。甘いこともあり、引き際は僅かに影響するが、品を保っています。冷酒時の後半は酸を感じさせないにもかかわらず、奇跡的とも思える潔さ。
もう一度注意深く含む。4種の中では、もっとも甘いにもかかわらず、それ以外の要素は少なく、飲用温度のマイナス5℃も相まって気持ちよく切れる。いや熟成していなければ、温度が上がってももっとキレも良かったろう。旨いっす。
生を変に熟成させることなく、またさらに日本酒度が僅かでもプラスの方向にいったら、自分にとってとんでもない酒に感じるかも?。興味は尽きません。
この日合わせたのは、またもやスンドゥブ。今回はアサリこそ入っていないが、なんとアンコウ入り♪。魚介のスープがしみ込んだ豆腐が最高です。ダブリューの甘味も心地よい!。お試しあれ。
W(ダブリュー)「純米大吟醸」千本錦50無濾過生原酒R4BY データ
醸造元 | 有限会社渡辺酒造店(岐阜県飛騨市古川町) |
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使用酵母 | M310酵母 |
使用米 | 千本錦50%精米 |
日本酒度 | -3.0 |
酸度 | 1.4 |
アミノ酸度 | - |
アルコール度 | 17度 |
仕込水 | 瀬戸川伏流水(軟水) |
杜氏 | 北場広治(南部杜氏) |
製造年月 | 2023/04 |
容量 | 1.8L |
価格 | 2,900円(税別) |
購入 | - |
W(ダブリュー)「純米大吟醸」千本錦50無濾過生原酒R4BYのYouTube
オンライン日本酒会「W(ダブリュー)を楽しむ会
W(ダブリュー)「純米大吟醸」千本錦50無濾過生原酒R4BYに関するリンク
日本酒ガイド > 岐阜県 > W(ダブリュー)有限会社渡辺酒造店
W(ダブリュー)「純米大吟醸」千本錦50無濾過生原酒R4BYに関するブログ
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